「RuGu Glamping Resort」を運営する、「株式会社BLANC」は、「自由でサスティナブルなホテルづくりを可能にする」をミッションに、固定概念に囚われない全く新しい宿泊体験を創出しています。ホテル=建築物という概念を捨て、空間の在り方を再定義した「移動可能な居室」を開発し、自然と共生するホテルの運営を行う同社取締役副社長COOの安部様に、導入の決め手と効果を伺いました。
開業当初は、まだまだ日々の業務自体も出来上がってはおらず、まずは統合的に管理できるシステムを指向し、予約エンジンとPMSが一体になっているシステムを導入していました。運営を続けていくうちに、予約ページの改変のしづらさや、プランの作成が柔軟に出来ない点に課題を感じていました。特にGOTOトラベルが開始されたタイミングで、同機能を実現するために新たに別のサービスを導入する必要があり、お客さまにとって予約導線が複雑になることで不便な状況を作り出してしまいました。こういった背景を踏まえ、よりお客さまにとって予約のしやすい状況を作り出したいと考え、ちょうどマーケティング施策で公式HPの改変も予定していたため、システム改変を行う事にしました。検討においては、8社程の資料を取り寄せ、ベンダーから直接の説明やデモンストレーションも頂きながら、徹底的に比較検討を行いました。その上で、1番やりたいことが実現出来るのは「triplaホテルブッキング」だと感じました。
サイト設計としては、公式HPに流入してから予約までの導線をいかに綺麗に引くかを重視しました。triplaは4クリックで予約が完了するなど、お客様目線で考えてもシンプルで使いやすいUI/UXの設計になっていたので、我々が目指しているものに近いと感じました。加えて、機能の拡張性があり、柔軟性が高い所も魅力的でした。
一方で、他社と比較した時に、連携しているメタサーチが少ない点は少し気になりましたが、今後メタサーチは集約されていくという見通しもあり、そこまで気にする点ではないという結論に至りました。
当社のレベニューチームは学生インターンを含むメンバーで構成されており、全員に業務知識があるわけではありません。ですが、triplaの導入・運用においては専門知識がない中でもスムーズに遂行できました。ベストレートといったお客さまにとって有益な機能を実装する上でもシステムがハードルにならないので、とても助かっています。
triplaを使う上では、既存の業務やシステムに囚われすぎず、本当にやりたいこと、やるべきことを実装していくことが重要だと思います。triplaは、国内OTAと比較した際の海外OTAのように、根本的なシステム思想の違いがあるので、今までの常識を取り払って考えた方が確実に使いやすかったのは事実です。正直、既存のシステムに慣れていると、最初は使い勝手が悪く感じることもあるかもしれないですが、発想を切り替えて、やりたいこと、やるべきことを実装する姿勢が大切だと思います。なすべきは自社予約比率を上げて利益率の高い状態を作り出し、いかにお客様に還元していくかなので、それを考えたらフラットにやりたいことをtriplaで実現していく方が良いんじゃないかなと思っています。それが結果として働きやすい環境づくりを含めた従業員への還元にも繋がると思っています。
triplaホテルブッキングの導入以前、約20〜30%だった自社予約比率が、導入後は50%を超えるようになりました。公式HPの改変やweb接客ツールの導入も同時期に行っているため、相乗効果もあるとは思うのですが、直近3ヶ月は自社予約比率が60%を超えています。
その理由として大きいのは、オーガニック検索や公式HPにおけるSEO対策の記事等から予約完了までの導線がスムーズな所にあると思っています。ちょうど 3周年ということもあり、triplaホテルブッキングの会員登録機能と組み合わせ、プロモーションを行っています。公式HP上での接客ツールと予約ページ遷移後のバナーを連動させ、公式HPでの予約がお得であることがわかりやすいように見せているのですが、「会員価格があるなら公式HPで予約しよう」という導線が綺麗に作られたことによって、予約完了までのスピードが上がりました。実際に接客ツールの分析結果を見ても、コンバージョン率は上がっており、販促にあたってシステム側でできる事が、我々のニーズと合致していると思っています。
【会員登録でお得に予約ができると一目でわかるページ設定】
会員機能の利点として、デジコとの連携があります。こちらは公式HPで会員登録を行い、予約するとポイントが溜まり、そのポイントを他のポイントに変換できる機能ですが、まさにやりたかったことを叶えてくれていると思っています。OTA経由で予約すると、楽天トラベルなら楽天ポイントのように、ポイントが溜まるメリットがあり、そこはどうしても値引きでは超えられないハードルでした。それがtriplaとデジコが連携することにより、「会員登録すればAmazonギフト券に交換できる」のようなインセンティブが働くようになったので、対抗手段ができたと考えています。
開業4年目で内2年がコロナ禍なので、今の段階ではなかなかリピート率は取れないのですが、逆に言うと、この2年の間に来て下さった方は凄く重要なお客様ですし、この2年間の中で合間を縫ってリピートしてくれた方もいて、そういう方々にきちんと還元していくこともしっかりやっていきたいと考えています。特に沖縄の離島である宮古島は、年に何回も来ていただけるような場所ではないので、記念日だったり、特別なタイミング毎に来ていただけるようなきっかけとして、会員機能を使っていけたらいいなと考えています。
我々の施設では、島民割などのクーポンや、特別なお客様に向けての割引など、通常のプランとは異なるシークレットプランがあるのですが、こういったある種のイレギュラーケースがシステム上で実装できるようになったことで現場の工数が減り、とても運用しやすくなりました。今まではそれらのプランは予約エンジンでの実装が機能上の制約により叶わなかったため、現地で電話で受けて直接予約エンジンに登録していました。一定の条件が揃って初めて予約可能なプランであることもあり、電話だと現場の負担が大きかったり、お客様にとっても口頭での連絡は対応が煩雑になりご迷惑をおかけすることもありました。そういった部分がシステムで完結することで、お客様にとっても現場にとっても手間がなくなり、とても助かっています。
来年4月に山梨県富士吉田に新施設「BLANC FUJI」をオープンします。現段階では、今年の10月には公式HPをオープンし、予約を開始する予定です。今後は多施設・多拠点管理になるため、組織的にもシステム的にも見直しが必要だと思っています。それ自体はtripla上で実現できるものなので、その管理体制を整えて、今後施設数が増えても問題ない状態を作っていきたい。まずはそこが今年の大きな山場になりそうです。
【4月OPEN予定の新施設「BLANC FUJI」】
また、宮古島もようやくお客様が増えてきつつあると感じています。この2年間は来島数も少なく、なかなかスタッフにおもてなしの機会を提供することができませんでしたが、お客様が戻ってきた時に、しっかりと喜んでもらえるような仕掛けや仕組みを改めて作っていきたいと思っています。
今回のコロナ禍で、宿泊業界は他業種業態へのピボットが難しいということが明確になりました。そのような環境の中で、どう各地域の宿泊を含めた観光産業を盛り上げていくかについては、情報を共有しあった方が、今後の観光業界全体を考えたら良いのではないかと思っています。これまでは商工会や観光協会などを中心にエリア別に行われていた販促ノウハウの共有や自治体を巻き込んだ施策について、同じシステムの利用者同士という繋がりで共有していく。そういったことがシステムの利用価値をさらに上げていくと思っています。triplaはシステムの思想が奥深いので、その使い方をユーザー同士で共有することで、もっと使い勝手がよくなると考えています。
「大自然の限界に迫る」をコンセプトに、半径1.5km以内に民家すらない大自然に出現したグランピングリゾート。
ありのままの自然と美しい海、満天の星に包まれた最高の夜。トレーラーハウス型グランピングで非日常体験が実現できます。
【 RuGu Glamping Resort外観】
【RuGu Glamping Resort 客室】
【焼き師が目の前で焼き上げるグランピングディナーコース】
RuGu Glamping Resort公式サイト
https://www.rugu.co.jp