長野県松本市に昭和48年にオープン以来、この街の中心地で世代を超えて愛される「ホテルニューステーション」様。
地域に根ざした発展を願う小林様に、トリプラの導入効果や今後の展望を伺いました。
トリプラ導入からすぐの自社予約は3%くらいでしたが、コロナの影響があっても自社予約は順調に増え続けています。
2021年3月には10%と過去最高を記録しました。
最近は、長期連泊を呼び込む戦略に変更したこともあり、チャットボットの履歴を見ていても今までにはないようなお問合せが増えています。
松本市でホテルを探す方が、駅近で昔からやってるところという点で選んでくださったり、公式HPを見て興味を持ってくださった方がそのまま自社HPで予約してくださっていると思います。
実際にCVR(=予約転換率)を見ると、2021年2月は2.2%、3月は3.4%と好調です。※業界平均は約1%。
トリプラの管理画面で、ページアクセスランキングやFAQランキングが管理画面で確認できます。
数値の見える化がしっかりとされているため、分析がしやすくて良いですね。
チャットで多く質問いただいた内容は、公式HPの改修にも非常に役に立っています。
表示された質問トップ10を必ず占有する質問は、公式HPの中でも探しづらいところに情報が埋もれているということだから、そこを根拠に持って改修を依頼できます。
具体的には、駐車場の問い合わせが多かったことから、チャットでご案内のバナーを作ってお客様の目に付きやすいところに設置しました。
駐車場のページももちろん元々ありましたが、チャットで質問される回数が多かったためこのようにHPの改修ができました。
また、新しい情報を入れたときに、それがどのくらい質問されているかなど、これまではHP制作会社に聞かないと分からなかった情報も、トリプラの管理画面で自分で確認できるようになりました。
チャットボットを導入したのは地域で最初の方だったのではないかと思っています。
電話対応のようなアナログの人の手がこもった仕事も私自身大好きですが、お問合せ対応を強化できてお客様のストレスも解消できているのではないかと思います。
そして何より、宿泊前と後のギャップをなるべく埋めた状態で利用いただけることが、ホテルのファンになっていただくことに繋がるのではないかと考えます。
公式HPの利便性を上げるかつギャップが無い状態で予約いただけるというのもあり、実際に公式サイト直販も少しずつ伸びていますし、さらなる伸びにも期待しています。
初めてトリプラのサービスを見たとき、「チャットボットの中でも宿泊予約が取れる」という点がとても斬新でした。チャットボットはあくまで質問に対する回答をするものだと思っていたので、予約機能は初めて聞きました。
せっかくやるなら相乗効果を図った方が良いと思い、同じくトリプラのブッキングエンジンも導入しました。
色々な企業のサービスに手を出して操作方法やコミッションが複雑になるよりは、コミュニケーションコストや導入・運用費用が下がるところも、チャットボットとブッキングエンジンを両方利用するメリットです。
また、ブッキングエンジンをトリプラに入れ替えるタイミングでHPの改修もしたく、HP制作会社を東京の会社から地元松本の会社に変えました。
ホテルニューステーションは「地域に根ざしたローカルホテル」がテーマなので、より松本と当館の魅力を画像や視覚的に訴えていくためと、離れた東京の制作会社さんとHPを運営していくのには限界があったためです。
その制作会社の担当者とトリプラでスムーズにブッキングエンジンが導入できたのも、結果的にプラスでした。
制作会社にとっても導入しやすいエンジンなのだと思います。
トリプラの前に使っていたブッキングシステムが思った以上に費用がかかってきた時期に、トリプラを知りました。
正直、直販の伸びというのはなかなか数字が良くならないと多少諦めかけていた一方で、現状まだ改善点があって伸ばせるんじゃないかなとも思っていました。
新進気鋭でまだまだ伸びが期待できるブッキングエンジンの方が、一緒に成長できるんじゃないかなというのが導入の決め手になったと思います。
機能に足りない部分もありましたが、もうすぐ利用できるようになるということで、ことあるごとに相談できる窓口があるというのも大きいと感じています。
コロナの影響で利益の最大化を図れるのは先になる。それなら、将来的なファン獲得や、地域で人を育ててあげられるような自社独自のコンセプトを体現するホテルでありたいと思っています。
最近は、長期連泊や学生向けなどの新しいプランを打ち出しており、未来のお客様になってもらえるストーリーを描いていけたらと。
例えば、コロナで出張の考え方も変わってきていて、これまでは週の半ばで2~3泊だったのが、移動リスクを考えて思い切って週跨ぎでお仕事される方が増えてきました。
今はそういうお客様にロイヤリティを図ることで、価格競争に巻き込まれず差別化もできる。
ニーズにお応えする形で戦略的にやった結果、予約が少し伸びたように思っています。
さらに、会員になっていただくほど連泊が安くなる運用なので、連泊は会員になってくれるお客様が多い。長期で安く泊まっていただくかつ会員獲得ができている状況が生まれています。
会員を始める前からのコアなファンの皆様からしても、会員プログラムがちゃんとあるのは大きいのではないかと考えます。
以前も他社ポイントで特典提供はしていましたが、独自の会員プログラムがあるというのはブッキングエンジンを選ぶ決め手の一つになりましたね。
「会員価格で購入できてポイントも溜まります」となれば、価格訴求でニューステーションに辿り着いたお客様にも「選んで良かった」と感じていただけるのではないかと思っています。
オンライン取材の様子。背景はお客様が撮影された「北アルプス」。
Instagramで実施したフォトコンテストで集まった作品が、
「ホテルニューステーション」の各客室に飾られている。
「triplaチャットボット」は周辺飲食店やレンタカーの予約もできますが、そのようにチャットボットで旅行会社と同じ機能が果たせると良いですね。
トリプラのサービスが、宿泊施設の公式HP上で旅のプラットフォームとなり、お客様が全部予約を実現できれば良いと思っています。
飲食店や観光スポットは、どこの地域も非常に困っているところが多いので、可能であればトリプラが地域に寄り添って予約を伸ばしていっていただけると嬉しいです。
今ある機能を利用すれば魅力的なものが出来るんじゃないかと思っていて、それとホテルをさらに繋ぎ合わせれば、他社の追随を許さないサイトになるのではないかと考えます。
宿泊施設にとっては、そうした周辺販売をいちいちプランにするのは手間でした。
ある日は体験はできるけど部屋がないとか、逆に今日は体験がお休みとか。
在庫管理やプランを増やしてプランの中で完結するのではなく、お客様が選べる体験や「オプション」を増やして頂けると、地域を巻き込んだような良いプラットフォームになるんじゃないかと考えます。
まずはトリプラの「オプション販売機能」の活用を楽しみにしています。
事前決済型サービス「未来の宿泊チケット」の仕組みがとても良かったので、アフターコロナでも地域にお金を落とせる一つの仕組みにならないかと期待しています。
手数料を少し取ってでも飲食店に利益が入っていく流れであれば、地域独自のGoToキャンペーンよりも飲食店の利益は上がるのではないかなという考えです。例えば実績ベースとか例えば従量制でやっていけばお店もそんなに苦しまなくて済むのかなと思うので、そうやって取り扱い店舗を広げて頂けると良いのかなと。
また、広告費を掛けて上位に出すタイプの掲載サイトだと、地域にある本当の良いお店やその良さが際立ってこない。そういったサイトを使わない老舗の良い御店も知ってもらいたいですよね。
実際フロントで「近くに良いお店ないの?」と聞かれることが多々あって、良い回答が出来るフロントスキルも大事だと思いつつ、逆にお勧めの飲食店がQRコードでついていて簡単に予約できたり、共通チケットがついていてこの店舗だったら使えるよとか。
電子クーポン機能をうまく使えば出来るような気がしています。ホテルで食事券をとりあえず1000~2000円分発行し、それを休日以外に使えるようにし、トリプラでオンライン予約が完了する。支払いは全部ホテルに入るか、単独契約で売掛で後で入るという形だったらできるのでしょうか。
こうした他社が出来なそうなところを、トリプラにはぜひ模索していただけると有難いですね。
GoToキャンペーン終了後も残っていく良い仕組みを、それぞれの街で作っていければと考えています。
松本駅お城口より徒歩1分。ビジネス利用の変化を反映した長期宿泊プランや、大学生向けホテル暮らしプラン、松本に帰省中の宿としての連泊プランなど、松本滞在を応援する多種多様なプランを展開しています。
「ホテルニューステーション」客室
「ホテルニューステーション」外観
インタビューにご協力ありがとうございました。