自社開発の宿泊運営SaaSソリューションを取り入れたスマートホテル運営事業を展開する、株式会社SQUEEZE様。
トリプラの「会員機能」を入口とした利便性向上を構想する同社の鈴木様に、トリプラの導入成果や今後の構想を伺いました。
SQUEEZEでは、アパートメントホテルやエンタメ型ホテル10施設を運営しています。
以前は他のブッキングエンジンを使用しており、売り上げのシェアはほとんどOTAでしたが、宿泊予約システムをトリプラに切り替えてから現在、自社予約比率は15%にまで上がっています。
全体の売上シェアで20%の自社予約を目標としていて、月によっては20%に届くこともありますが、大体は15%ほどで推移しています。
自社予約率の向上は確実に見られていますね。
triplaホテルブッキングの「法人機能」を活用して、約6万人のパートナー企業様や株主企業様向けに、法人ログイン用のIDPWを発行して限定プランを販売しています。
2021年1月~5月の利用実績は200名超でした。
多くのご利用を嬉しく思っていますし、何よりトリプラを使うことでスムーズに法人向けプランを展開できました。
「triplaホテルブッキング」の法人機能では、お客様が法人専用IDPWでログインすることで、システム上で簡単に法人限定プランの予約が完結します。
管理・設定側としては、全施設を横串で一元管理できる点が良かったです。
ここで施設ごとの管理だとかなり大変だったと思います。例えばある施設ははいくら引きとか、都度プラン価格を入れたりなど。
しかし「triplaホテルブッキング」であれば、一度会員プログラムを設定してから公開までのサイクルが早かった。法人IDPWの発行も簡単だったと思います。
予約メールの受付や基幹システムへの反映も想定すると本来膨大な手間がかかりますが、トリプラを使うことで法人販売ができました。
この法人販売を開始したきっかけは、マーケットやニーズが著しく変化している中で、ユーザーにホテルの事を知って頂くには何が効果的か、という事を考えた結果でした。
最初は、ホテル近隣の企業やお店に当たってみるという従来の足を使う営業を考えていましたが、せっかくこんなにパートナー企業様がいるならばまず声を掛けようと考えました。
弊社から各企業の総務担当者様にご案内をし、そこから社内展開をしていただくという流れです。社内イントラに掲載頂くなど、皆様のご協力もありこのスタイルで、確実にたくさんの方にホテルの情報を届けることができました。
現在は会社の福利厚生として休日の利用や、ワーケーションの利用もあります。また、「Minn軽井沢」は集中するには良い環境なので開発研修でご利用いただくなど、当初想定していなかった使われ方も見られました。
「triplaホテルブッキング」の使いやすさは、施設とお客様の両方目線で言えると思います。お客様から言うと単純にクリック数が少なく予約を完結できます。
管理側も、管理画面が分かりやすいので、ホテル業界未経験の人でも直感的に使えていますね。
特に、複数棟管理ができて便利。複数の施設のアカウントを作って、画面を行き来してという煩雑さがありません。設定を他施設に展開していくことが可能ですし、簡単な操作で全施設への変更・反映が終わります。
ブランドやオーナーも違うが、販売は一括、会員は横串で、というのがとても使いやすいです。
エンジンを導入したのが2019年で、当時はインバウンドがまだ追い風の状況だったので自社販売の比率を上げ、コストセービングを図るというのが主な目的でした。
ただ、中長期で考えると、今後またホテルが供給過多になる中で、どのように自社の情報をお客様に届けるか、が重要だと考えています。
引き続きOTA各社は大切なパートナーである事は間違いないのですが、登録ホテル数が多くなればそれだけ各施設の露出が減ります。
弊社ではD2Cモデルのマーケティングにも着手しており、主にSNSや各LPから自社HPへの導線設計を行っています。自社比率を上げる事で、最終的には費用抑制にもつながると考えています。
そういった意味でも、トリプラは手数料が少額ですし、初期費用が掛からない点もとても良かったです。
個人のお客様にも施設を知っていただくために、トリプラの機能で「Googleホテル検索」はじめメタサーチに公式サイトを載せていきたいと考えています。
今はそれらに公式サイトの商品が全く見えていない状態なので、お客様は自然とOTA予約に流れていきますが、その選択肢の一つとして公式サイトを加えたいですね。
その際私たちは、価格やポイントで訴求するのではなく、公式サイトから予約した方だけにスマートな「体験」を提供したい。それをうまく打ち出せたらと考えています。
今後、弊社が開発したスマートチェックイン機能と「triplaホテルブッキング」を紐付けてお客様を特定し、手続きがほぼ必要ないくらいのより便利な状態を作れたらと考えています。
まず個人を特定するものとしてトリプラの「会員機能」を使い、予約時点で個人を識別するのでチェックイン入力がスキップでき、スマホ一つで便利にチェックインが完了するイメージです。
このように、自社予約のお客様には「パーソナルでシームレスな体験」を提供したいと思っています。
さらに、宿泊業界のCRMにまだ足りていない部分ですが、会員に対してプッシュ型のマーケティングを行っていきたいです。
トリプラ以外のシステムだと、複数棟を管理している場合は特にCRMが施設ごとの管理で、統合となると追加開発費用が必要と言われるというパターンが多いようです。
トリプラなら標準機能として会員管理機能がついており、各施設の連結と切り離しの自由度が高い。
弊社はSaaS開発とソリューション提供も事業展開しており、システム・オペレーション・外部ツール連携をパッケージにして他の施設様にもソリューション提供ができればと思っております。
その中にトリプラの宿泊予約エンジンの組み込みも検討しています。
お客様に迷いが生じるプライシングはしない、ということも考えています。
今はメタサーチの台頭もあり、価格や予約の入り口が複数存在している。これではお客様が迷う時間を作ってしまっていますし、他のサイトで取れば安かったのにとがっかりすることもあるかもしれません。
そこで、メタサーチの中に自社をちゃんと入れていきたい。
弊社の考えとして、究極はどのサイトでも同じ販売価格で良いと思っています。ただし、必ず自社サイトに行けばベストレートですし、自社予約ならではの体験という付加価値が付いてくる。
これからのオンライン宿泊予約の自然な流れとして、あるホテルに行きたかったらその公式サイトを見るというルートを確立できたらと思います。
自社ホームページにお客様を呼び込むところでSNSも活用していきたく、トリプラの「SNS運用代行サービス」を検討しているところです。
アパートメントホテルならではの事例ですが、つい先日、お客様が「お試し同棲」をしてみたというツイートをしてくださり、それが広く拡散されました。
また、お客様のYouTube動画がきっかけで予約が伸びることもありました。
このようにSNSでマーケティングができ、意外なニーズが見えてきて新しいプランの参考にもなります。
SNS上でこうしたお客様とのアクティブなコミュニケーションを図っていきたいですが、今各施設ではDXが進み、現地でのコアな業務は清掃のみ、フロント業務は海外拠点からのリモートとなっているためトリプラの「SNS運用代行サービス」を活用し、数多くの方にリーチしていきたいです。
Minnは少人数からグループまで長期滞在が可能なアパートメントホテルです。仲良しグループや大好きな家族と同じ部屋で快適に過ごせる空間をご提供いたします。また、「Minn蒲田」のエントランスには、SQUEEZEとパナソニック社が共同開発を行った最新型のスマートチェックインを設置。スマートな宿泊をぜひご体験ください。
「Minn蒲田」スイートルーム
エントランスのチェックイン風景
インタビューにご協力ありがとうございました。